これまで相続が関係する不動産売却についてご相談いただいた事例について一部を掲載しております。

今回は、お父様が亡くなられた後、ご家族から相続手続きについてご相談いただいた事例です。
相続財産には、20筆を超える土地、農地、未登記家屋、複数の金融機関やJAの手続きなどが含まれており、さらに相続人の中には海外在住の方もいらっしゃいました。
単に遺産分割協議書を作成するだけでは終わらず、複数の機関や専門家と連携しながら、相続手続き全体を整理して進めたケースです。

※本事例は、個人が特定されない形で要点のみ記載しております。

不動産売却の事例07(相続物件)

お父様が亡くなり、土地・農地・建物などの相続財産を整理したい。
しかし土地は20筆以上、未登記家屋や海外在住の相続人も関係し、何から進めれば良いか分からない…

相続財産を一つずつ整理し、
複雑な相続手続きを専門家連携で整理

本事例のポイント

  • 土地20筆以上・農地・未登記家屋を含む相続手続のご相談
    お父様が亡くなり、土地・建物・農地・預貯金などの相続財産を整理したいというご相談。ご家族では、どのような財産や契約が残っているのか、全体像を把握できていない状態でした。
  • 最大の壁は「財産の多さ」と「関係機関の多さ」
    20筆を超える土地、未登記家屋、JAの預金・共済契約、土地改良区、農地関係の手続きに加え、海外在住の相続人も関係しており、単に遺産分割協議書を作成するだけでは終わらない案件でした。
  • 相続財産を一つずつ整理し、専門家と連携して手続全体を進行
    戸籍収集、法定相続情報一覧図、不動産目録・遺産目録、遺産分割協議証明書を整え、金融機関・JA・土地改良区・農業委員会などの手続きを整理。相続登記は司法書士と連携し、相続後の不動産売却・処分まで見据えて進めました。

ご相談の背景

ご家族は、これまで実家の不動産や農地の管理に深く関わっておらず、どのような財産や契約が残っているのか、全体像を把握できていない状態でした。

資料を確認すると、当初把握していた数よりも土地が多く、以前の相続関係書類に記載されていなかった農地も確認されました。

さらに、未登記家屋や、登記記録上は残っているものの現況では既に取り壊されている附属建物もあり、複数の資料を照合しながら整理する必要がありました。

課題

・20筆を超える土地があり、財産の全体像を把握する必要があった
・登記済み建物と未登記家屋が含まれていた
・登記記録に残っていた滅失済みの附属建物があった
・複数金融機関の預貯金手続が必要だった
・JAの預金、共済契約、組合員資格の手続が関係していた
・土地改良区の賦課金や農地関係の契約確認が必要だった
・県を通じて貸し付けられている農地や、第三者が耕作している農地があった
・海外在住相続人の署名証明が必要だった
・行政機関、土地改良区、JA、司法書士との連携が必要だった

預金や不動産の名義変更だけでなく、農地・JA・土地改良区・行政機関など、複数の関係先と並行して手続きを進める必要がありました。

専門家と連携した対応内容

今回の相続手続きでは、財産や関係機関が多岐にわたるため、内容ごとに役割を分けながら進めました。

行政書士事務所が担当した業務

・戸籍等の収集
・相続人の確認
・法定相続情報一覧図の作成・申出
・名寄帳及び登記情報等の収集・整理
・不動産目録及び遺産目録の作成
・遺産分割協議証明書の作成
・海外在住相続人の署名証明取得に関する案内
・金融機関の預貯金相続手続
・JA預金、共済及び組合員資格の手続
・土地改良区の組合員変更手続
・農地関係契約の名義変更手続
・農業委員会への届出
・電柱敷地料の名義・振込口座変更に関する整理
・相続金の精算及び送金
・完了報告書及び返却書類の整理

司法書士が担当した業務

・相続登記に必要な登記関係書類の確認
・相続登記申請書等の作成
・法務局への相続登記申請代理
・滅失済み附属建物に関する市役所への確認
・取壊証明書の取得
・登記完了後の登記関係書類の交付

差別化ポイント

「預金と不動産だけでは終わらない相続手続き」まで整理

相続手続きというと、預金の解約や不動産の名義変更をイメージされる方が多いかもしれません。

しかし、農地やJA口座が含まれる相続では、金融機関や法務局だけでなく、土地改良区、農業委員会、自治体、農業振興公社、共済など、多くの機関が関係します。

ご家族が把握していない不動産や未登記家屋、既に取り壊されている建物、従前からの農地利用関係が見つかることもあるため、相続財産の全体像を整理しながら進めることが大切です。

相続後の不動産売却・処分も見据えて整理

本件では、相続手続き完了後、配偶者がお元気なうちに不要な不動産を整理したいというご希望がありました。
相続登記の完了は一つの区切りですが、その後の管理、売却、賃貸または処分まで考えることが重要です。

今後は、売却可能な土地の選別、農地の利用関係の整理、山林等の管理・処分方法、相続土地国庫帰属制度の利用可能性なども含めて検討していく流れです。

結果

複雑な相続手続きを整理し、不動産は配偶者名義へ

20筆を超える土地や農地、未登記家屋、JA、土地改良区、海外在住相続人などが関係する相続手続きを、関係機関や専門家と連携しながら整理しました。
相続人全員の合意内容を遺産分割協議証明書にまとめ、金融機関やJA、農地関係の手続きも進行。
司法書士による相続登記も完了し、不動産は配偶者名義となりました。

今後は、相続後の不動産売却・処分も見据え、売却可能な土地の選別や農地の利用関係の整理などを進めていく流れです。

まとめ

相続手続きは、預金や不動産の名義変更だけで終わるとは限りません。

特に、農地やJA口座、未登記家屋、土地改良区、海外在住の相続人などが関係する場合は、確認先や必要書類が増え、手続きが複雑になりやすくなります。

また、ご家族が把握していない土地や建物、過去から続いている農地の利用関係が見つかることもあります。

そのため、相続ではまず財産の全体像を整理し、必要に応じて行政書士や司法書士などの専門家と連携しながら進めることが大切です。

プラステート株式会社では、相続手続き後の不動産売却・処分まで見据え、ご家族の状況に合わせた整理をご提案します。

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